梅雨が明けてしまえば誰もが青い海を思い描く季節ですね。
そこで松山まで飛んで、JR四国の運行する人気観光列車
伊予灘ものがたりで穏やかな瀬戸内の海を眺めながら
地元の味に舌鼓を打つ旅はいかがでしょうか。

「伊予灘ものがたり」はJR四国で初めての本格的な観光列車
で一昨年から運行を始めました。コンセプトとしては「レトロ
モダン」で伊予灘の景観、乗務するアテンダントによるおもて
なし、途中駅での地元住民とのふれあい、そして地元食材を
用いて供される飲食サービスが高く評価されています。

運行車両はキロ47型気動車を改造した2両編成で、伊予灘の
夕焼けをイメージして外装を茜色に塗装した1号車「茜の章」と、
愛媛の名産品である柑橘類と太陽を象徴して黄金色の塗装をされた
2号車「黄金の章」から構成されています。どの席についても海が
眺められるよう山側の座席を一段高くするという工夫も施されている
ようです。

運行は土曜・日曜・祝日に限定され、松山-伊予大洲間1往復と、
松山-八幡浜間1往復の合計4行程となっています。この4つの
コースには以下のような愛称がつけられています。それぞれの
コースで記載した供食サービスを受けることが可能ですが、
受けなくてもOKです。車両が「キロ」とあって、分かる人は
分かると思いますが「伊予灘ものがたり」は全車(2両ですが)
グリーン車の編成です。

「大洲編」松山→伊予大洲:洋食スタイルの朝食2,500円
「双海編」伊予大洲→松山:内子杉お重の和洋折衷昼食4,500円
「八幡浜編」松山→八幡浜:お重入り洋食の昼食4,500円
「道後編」八幡浜→松山:スイーツつきアフタヌーンティー3,000円

右端に表示された料金はお食事の料金で、もちろん基本的な
運賃・料金(普通車グリーン券)が別途必要です。「大洲」「双海」は
合計1,930円、「八幡浜」「道後」は2,260円になります。
座席も、お食事も事前予約が必要です。そしてこの列車が必ず
停車する下灘(しもなだ)駅。「ニッポンで最も海に近い駅」として有名に
なりました。アングルにもよりますが、ホームの向こうはすぐ海、を
実感できる駅です。ただし現在は線路の下に国道が走っており、その
向こうが海という構造になっています。駅舎は1935年の駅開設以来
の木造駅舎で、潮風が吹き抜けるローカル線情緒にあふれています。
『男はつらいよ・寅次郎と殿様』で渥美清演じる寅さんが、ベンチ
で居眠りするシーンに使われたとのことで、それ以降にも多くの
ドラマやCMの舞台として使われており、青春18きっぷのポスター
にも3回採用されました。

なお松山へのLCCはジェットスターが成田から、ピーチが関空から
就航しています。

列車の予約はサンビクトリーにお問い合わせください。