先月、ピーチで行く「弾丸沖縄」旅を取り上げましたが、今回は
バニラエアで飛ぶ「弾丸だけどゆったり北海道」を企画してみました。
もしかするとお金をふんだんに使った豪華な旅より、こんな日帰り
旅の方が思い出に残るのかも知れません。お休みがなかなか取れな
い方、家族の介護などがあって泊まりがけでのお出かけが難しい方
などで、でも旅に出たい!という方々に是非お薦めしたい旅のカタチ
です。

旅の始まりは成田発午前6時35分のバニラエアJW901便です。
この旅で慌ただしいのは早朝発のこの便に乗るまでだけです。
このフライトに乗るためには東京駅八重洲口を4:30に出るバス
に乗る必要があります。「そんな時間にどうやって東京駅まで
出るんじゃい?」という声が聞こえてきそうですが、そこは
創意工夫と自己責任で、と。ちなみにこのバスはお台場の温浴施設
「大江戸温泉物語」が始発(03:55)ですのでそこに仮泊する
テもありますね。

飛行機の中では眠りましょう。新千歳空港には午前9時過ぎに
到着します。空港ターミナルから少し離れた場所にあるレンタカー
の営業所までバスで送ってもらい、そこでレンタカーの貸し渡しを
受けます。そろそろお腹がすいて来るころ。朝食昼食を兼ねた食事で
目指すは苫小牧港です。40分少々かかります。苫小牧には漁港もあって、
その目の前にあるのが「マルトマ食堂」です。と言っても独立した
建物ではなく、漁協の事務所ビルの片隅で営業しています。でも
いつも行列が出来ているので行けばすぐわかります。ここのウリは
何と言ってもホッキ貝(北寄貝)で、苫小牧漁港の年間700トンの
漁獲高は日本全国の11%を占め堂々の日本一だそうです。
「マルトマ食堂」のメニューにはホッキ貝を使った料理が目白押し。
中でも一番人気はホッキカレー(1,000円)で、来店者の5割の
方々はこれを注文するようですが、お刺身系や天ぷらもあります。
キューッとビールで行きたいところですが、まだ朝食ですし、何より
運転がありますので、ここでは北海道のソウルドリンク、ガラナで
喉を潤しておきましょう。「マルトマ食堂」は営業時間が午前5時から
午後2時、日曜と祝日は定休日ですのでご注意ください。

苫小牧からは一路登別温泉へ向かいます。ここで午後1時くらいでしょうか。
ほとんどの旅館で日帰り入浴が可能ですし、「さぎり湯」という共同浴場も
あります。でもここはせっかくですから登別一の老舗第一滝本館の大浴場
で登別の湯を堪能しましょう。ここで約3時間のんびり過ごします。
お薦めは男女どちらの浴場にもある「金蔵の湯」です。創業者滝本金蔵が
愛妻の皮膚病治療のために造った湯治浴場を模して造られた湯船です。
もし湯浴みに飽きたら地獄谷観光へ。第一滝本館のすぐ横に入口があります。

午後4時、登別を発って高速道路経由で一気に新千歳空港まで戻ります。
クルマを返しても5時半にはターミナルに着きますので国内線ターミナル3階にある
函館グルメ回転ずし「函太郎」へ。さあ、我慢していた冷え冷えの生ビールを
ぐっと飲んで北海道産の新鮮なネタで握られた寿司で旅のしめくくりです。
バニラエアJW914便成田行きは19時35分の出発です。北海道で苫小牧と
登別しか行かない日帰り旅。いかがでしょうか?