雪割草はサクラ草科の多年草で高山植物なのだが、その名から雪国では
春を呼ぶ花として愛されてきた。日本全国の亜高山帯から高山帯に自生
しているが雪国では標高の低い里山にもみられる。

新潟県長岡市にあるその名も雪国植物園では、例年3月下旬から4月中旬
にこの花の見ごろを迎える。花の色が赤、白、ピンク、紫、中間色など
彩りが多彩で、しかも5万株にも及ぶ大株の群生が斜面一面を覆う景観は
見ごたえがある。この植物園は経済の発展につれて失われ始めた里山の
植生と景観を保存しようという市民運動が盛り上がり1984年に開設された。
日本海多雪地帯の低山里山の自然植生を保護育成している。