洞爺湖温泉は登別温泉についで道央地方を代表する温泉地である。この温泉の
泉源は協同組合によって一括管理のうえ配湯されており、どの施設でも泉質が同じ
という特徴がある。泉質はナトリウム・カルシウム炭酸水素泉、硫酸泉、塩化物泉。
周囲50kmほどの円形カルデラ湖である洞爺湖の南岸一帯に温泉街が形成されて
いるが、更にその南側には有珠山と昭和新山という活発な活火山が鎮座している。
この温泉ほど火山のもたらす恵みと災いを体現した場所はそうはないだろう。近年
だと1977年と2000年に有珠山の噴火があり甚大な被害を受けている。そもそも
この温泉自体、有珠山の側火山である四十三山が1910年に噴火したことで
誕生したものと考えられているのだ。温泉街からは離れた山の頂上にあるリゾート
ホテルで2008年の主要先進国首脳会議<北海道洞爺湖サミット>が開催された
ことは記憶に新しい。