ニセコ山系にあまたある温泉郷のうち標高750メートルともっとも
高所にある温泉である。この高さに加えてニセコアンヌプリ(1308m)
のスキー場側斜面の真裏の位置にあるため、倶知安、ニセコ・蘭越、
岩内の各入口のどこから入っても山深く分け入る感じがして、人里からの
隔絶感が強い。

五色温泉の名の由来は諸説あるが、湯の色が硫黄の濃淡によって日ごとに
変わり、全部で五色あることからとも言われている。泉質は酸性・含硫黄-
マグネシウム・ナトリウム・カルシウム – 硫酸塩・塩化物泉。この長い
名前だけでもいかにこの温泉が複雑な成分でなりたっているかが想像でき
よう。五色どころか十色くらいに変化しそうな勢いである。実際の湯は
淡く白濁した硫黄泉系のものである。温泉旅館が二軒あり、いずれも宿泊
日帰りとも可能。五色温泉旅館の露天風呂からは目の前にニセコアンヌプリ
の雄姿を眺める。近接して眺める山塊の姿とは不思議なもので、息苦しいような
圧迫感がある。そうここでも温泉は山の産物であることを認識させてくれるのだ。

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