このコラムでも繰り返し取り上げて来たLCCと高速バスの
コラボレーションによる新しい旅のチャネル創造。首都圏では
成田に集約化されつつあるLCC。国土交通省もこれと高速バスを
結び付け旅行の選択肢を増やしながら利便性の向上と潜在需要の
顕在化を計る目的で「Narita Air & Bus!成田空港から観光地へダイレクトアクセス!
との構想を打ち出している。

そうした中で成田空港からまた新たな高速バス路線が誕生する。
新規路線は新潟線と富山・金沢線の2路線。成田からどこまでが
空港アクセスで、どこからが観光地へのダイレクトバスとするかは
微妙だ。しかしこれで、大阪・京都・金沢・富山・新潟・長野・松本・
甲府・静岡・沼津・郡山・福島・仙台の各都市が成田と高速
バスで結ばれることになる。これなら東日本の主要な場所
ならどこへでも行けそうだ。利用者側としては従来の鉄道地図
中心の地理的発想を捨て、LCCと高速バス路線図から旅程を考える
発想を持たなければならない。ジャストフィットの世代は若き二十代
と年金世代の六十代だろう。